Date: Sat, 08 Mar 2003 14:02:51 +0900
To: A
Subject: 動き

きのう例の出席不良でXをつけた学生から抗議の電話がかかってきました。
私は取り合わずに、あなたは嘘をついているね、と言いました。
「もし本当に私の授業に出ていたというなら、私が言いたかった一番大切なことは何か言ってごらん。」
「愛ですか。」
私が授業で恋愛の話をするといううわさを聞いてこんな答えをしたのでしょう。
「自分を守るために嘘をつくなと言ったはずよ。あなたの書いたものを見て、あなたがまさに自分を守るための嘘をついていることがわかったわ。それこそがあなたが授業に全然出ていなかった証拠ね。今の世の中は、自分を守ろうとすればするほど攻撃される時代よ。」
彼は観念したらしく、素直に嘘を認めました。
それで私は聞いてみました。
「就職は決まっているの?」
「はい、小さい会社ですが・・・」
「あなたは本当にそこで働きたいの?迷いはない?」
「それは・・・・」

彼があまり気が進まないようだったので、私は内心ほっとしました。それで、こんな風に励ましてみました。
「あなたが心から満足できる、あなたを本当に必要としている場所があるはずだから、それを探しなさい。そういうところなら、きっと卒業証書なんて関係ないって言うはずよ。我々が欲しいのはあなたであって、あなたの卒業証書ではないって。ありのままの自分で勝負する勇気を持ちなさい。あなたが今度のことをきっかけに、自分を守るのをやめてありのままで勝負する決意をしたら、あなたの人生はきっと素晴らしく変わるはずよ。」

私が彼のことを本気で考えていることが伝わったのか、電話の向こうで少し涙ぐんでいるようでした。彼の本心は実は私とこんな話がしたくて、あんな文書を提出したのかもしれません。

夕べ例の韓国の先生の夢を見ました。彼がとても流ちょうな日本語で話をするので(実際はほとんどできない)、何か、彼と私がとても近づいてひとつになったような気がしました。

さっき韓国に電話して彼に夢の話をしたら、実はきのうとおととい、私のことをたくさん考えていたそうです。私が「あなたととても近づいたような気がした。」と言ったら、彼は「例の自己啓発セミナーからきっぱり足を洗って独立したからかな?」と言っていました。

やはり男の人は組織に縛られてはいけません。よいパートナーがいる一匹狼、これがベストです!

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